それはもう、残業大好きですよ、私(笑)。
今はシェアオフィスで働いているんですが、
みんなも遅くまで残ってるし、
オフィスにいるのが安心するというか…。
もちろん仕事が終わらないのもあるんですけどね。
ダメだとわかってながらね。
でもこの業界にいる人は「残業は当たり前」みたいな
固定観念があるんじゃないかなと。
そこへ来て、こんなにたくさんの仕事を
たった5人で抱えているコムデザインラボが
「定時で仕事を終わらせるデザイン事務所を目指している」
と聞いて、正直驚きました。
きっかけは何だったんでしょう?
サトウさんとオガサワラさんが入社する
少し前にスタートしました。
うちの事務所、月1回タカギさんと個人面談をしてるんです。
私の面談のときにタカギさんから
「何か困ってることや、不満なことはない?」って
聞かれたんです。
特になかったので、「特にないですよ」って答えたんですが。
「本当に?」ってもう一回押されて。
「う~ん、まぁこの業界にいるなら
仕方ないかもしれないんですが、強いて言うなら、
もうちょっとだけ早く帰りたいです」って言ったんです。
それがきっかけでした。
「早く帰りたいとずっと思ってた」というより、
勤務が4年目ともなると、当たり前になってる状況や環境を
変えてみたいっていう、変化を求める思いも強かったですね。
ただ、「早く帰りたい」なんて
私のワガママだと思っていたので、言えなかったんです。
タカギさんに何度も問いかけてもらって
ようやく出た感じでした。
別に、誰かに残業を無理強いされているわけでもないし、
タカギさんに「残業して」とか「休日出勤して」なんて
言われたことは一度もないのに、
なんで毎日残ってるんだろうって疑問に感じたんです。
むしろ、タカギさん自身は休日出勤については
あまり推奨してないし、かわりに出てくれたりしますし…。
はい、多分そうだと思います。
あと、私自身、前は名古屋市内に住んでいたんですが
引越しして市外となったため、
通勤時間が1時間くらい延びたんです。
終電で退社すると、家に着くのは深夜。
2時や3時にようやく寝る、という毎日の繰り返しでした。
通勤時間が長くなった分、朝起きる時間も早くなったので、
「この生活、あと何年続けられるかな…」
「何歳まで無理できるのかな…」
って不安になってきていて。
単純に、以前よりも体がしんどかったっていう
物理的な理由も重なりましたね。
デザインをやりたくて仕事にしてるはずなのに、
こういう体力的なことで
辞めなきゃいけなくなるんじゃないかという不安と、
周囲の別の会社で働くデザイナーの先輩たちが
けっこうボロボロになったり、諦めて辞めてくのを見てて、
危機感もあったかも。
別にデザインに嫌気がさしたわけじゃないのに、
こういう生活はツライから辞めよう、
っていう選択肢があるのを、
同業の先輩や知人を見て知っていたので。
だから自分というより、
それをうちのスタッフに味わわせたくない、
スタッフの働く環境を守りたい、って思ったんですよね。
それで、資料を作ったんです。
当初の資料は、
「定時で仕事を終わらせるために、
これをやりましょう!」っていう
実施事項だけを書いたものでした。
でもタカギさんから
「この資料では、みんなの共感が得られないよね。
同じ方向に向かって進めないよね。一回考え直そう」って。
そこで、当時のスタッフ3人で一度話し合いました。
定時で仕事を終わらせるにあたって、
メリットだけじゃなくて、
ネガティブな要素はどんなところがあるのか
話し合ったり、仕事を圧迫してる雑務を洗い出してみたり。
そうすることで、いろんなことが見えてきたんです。
ハチエイチ PROJECT発端時は、
イシバシ・ヨコイ・OBマノの3名で話し合いをしていました。